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2006年10月 4日 (水)

スイス・北イタリアのクルマ事情[後編]

【その4】ディーゼル先進国、ヨーロッパ

 ヨーロッパといえばディーゼルエンジン車が多いことで知られている。果たしてどれくらいのディーゼル車が走っているのか。行く前から興味津々だった。
 実際、ディーゼルは多い。クルマに付けられたバッジとエンジン音でしか判断できなかったが、確認できただけでも乗用車全体の3割以上はいっている感じ。実際はもっと多いと思われる。
 ディーゼル車といっても、もちろん黒い煙は吐かないし、音も普通に走っているぶんにはガソリン車とほとんど変わらない。だから、僕の気付かないうちにかなりの数のディーゼル車が走り去って行ったのではないかと思う。ヨーロッパはまさにディーゼル先進国。それに比べて我が国のなんと遅れていることか。ディーゼル後進国ニッポンを痛感する。
 黒煙なし、音も静か、と書いたが、実はそれは最近のディーゼル車の話であって、10年以上前のディーゼル車となると話は別。さすがに黒煙を吐くクルマはあまり見かけなかったが、排気ガスは臭い。特にイタリアではクルマの台数が多く、どこへ行っても空気は悪かった。ミラノ周辺などは酷いものだ。もっとも、それを全て古いディーゼル車のせいだとは決め付けられない。イタリアには古いガソリン車も多く、その排気ガスもまた、かなり臭かった。
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「TDI」はVWグループのディーゼルエンジン搭載車の証。左上から時計回りにシュコダ・オクタビア、セアト・レオン、VW・シャラン、セアト・イビーサのもの。
 
 
 
【その5】スイス・北イタリアのガソリンスタンド

 形態としては日本のガソリンスタンドと同じ。アメリカのようにコンビニと一体となっているようなスタンドは見なかった。「セルフ」と掲げられたスタンドがあったので、それ以外はフルサービスのようだ。といっても窓拭きなどをしてくれるのかは不明。

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スイスにあったBPのスタンド。

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値段は決して安くないようだ。レギュラーガソリンが1.69スイスフラン(≒169円)ということ?ディーゼルが一番高いの?

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アジップのスタンドはイタリアに結構あった。他にはトタルなど。

 エッソ、シェルはスイス・北イタリアにもある。その他、日本にはないブランドのスタンドも多い。
 
 
 
【その6】ミラノの路上駐車

 ミラノに近づくにつれて増えてくるのが路上駐車。ギッチギチに並べられたクルマは見事なまで。

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ミラノに向かう幹線道路。こんな状態がミラノの街中まで延々と続く。

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ミラノの街中で縦列駐車を試みる女性。

 こんな狭いところにどうやって?と思わずにはいられない。というわけで、上の女性のその後を観察。そろそろとバックしていく。うわっ、後ろの車にぶるかるっっっ!と思っていたら、やっぱり後ろのクルマとキッス。両方の車のバンパーが凹む、と同時に女性は切り返して前進。クルマ同士が離れるとバンパーは復元。どうやら「ぶつかるまで後退、切り返して前がぶつかったらまた切り返し」というのを繰り返すみたい。「前後のクルマを押し出しながら駐車する」みたいな噂は半分本当だった!日本じゃぶつけようものなら、大変な騒ぎになりかねないが、こちらでは日常的なのだろう。あれ位の接触なら、傷も残らないだろうし。実際、停めてあるクルマのバンパーはみんなきれいだった。
 
 
 
【その7】スイス・北イタリアの古いクルマたち

 ヨーロッパ人は道具をできるだけ長く使う文化があるのだろうか。20年前、30年前のクルマが走っているのはざらだし、もっと古いクルマも頻繁に見かけた。(’80年以前のクルマには疎い故、車種が特定できないのはご容赦を。)

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これはVW・ビートル?リアにあるエンジンルーム手前の出っ張っている部分はトランクルームだろうか。こんなビートル初めて見た。スイスのイタリア語圏、アイロロにて。

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スイスのスーステン峠を登ってゆく、ドイツナンバーの黄色いクルマ。BMW?

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トヨタ・ハイエース?’80年代の日本車もかなり残っている。シビックシャトル、3代目プレリュードなんか見つけるとうれしくなってしまう。

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これは車種が全くわからん。

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わからないシリーズその2。スイスのサン・モリッツにて。画になるなあ。

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スーステン峠を下ってきたフェラーリ・ディーノ。タルガトップだからこれは246GTSっていうやつだろうか。(後で調べました。)

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しばらくしたら来るわ来るわ、フェラーリの列。後でわかったのだが、これもディーノなんだね。308というモデル。

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も一つディーノ246GTS。やはりディーノは美しい。乗ってる二人もイカスぜ。

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下っていくディーノの列。この日は土曜日。ディーノのオーナーズミーティングかな。これだけのディーノ、日本じゃなかなか見られるものではない。

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ラストにもう1台。デロリアン?いや、失礼。これもディーノ308でした。

 スイスの峠道をクラシカルなクルマでドライブする人達は結構多い。オールドメルセデスのロードスターも見たし、オールドポルシェが空冷ボクサーエンジンをバタバタ言わせながらファミリーカーを抜き去っていく姿も。そんなクラシックカーが通った後にはオイルの焼ける匂いが残ったりして、何ともいえない。ヨーロッパの人ってクルマが好きなんだな~って感じる瞬間。

 
 
【その8】スイスのモーターバイク事情

 オートバイの話題を少し。

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峠に来ると、オートバイでツーリングを楽しんでるライダーが非常に多い。日本ではだいぶ少なくなってしまったという話はよく聞いたが、スイスにおいては全くそんなことはなさそう。特に土曜日と日曜日は多かったな。

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アルブラ峠を下りてゆくライダー達。続々。

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このトライアンフと奥に見えるホンダに乗ってたのは夫婦と思われる男女。トライアンフってのがまた、いいよね。

 バイクのタイプについてはさまざま。ネイキッドが多いような気がしたが、フルカウルのレーシング、アメリカン、オフロードも少なくない。メーカーについては日本車が多そうだった。
 
 
 
【その9】日本では希少なクルマたち

 日本ではなかなかお目にかかれない、もしくは輸入すらされていないクルマが多く見られるのも現地ならでは。驚きと感激の連続、といったら言いすぎかな?

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ディーノの列が見られたスーステン峠への道をさらに登っていくと、今度はポルシェのミーティングが開かれていた。黒い911(?)がずらり。凄みがあります。

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スイスで見つけたランチア・リブラ。イタリアに行くと多少走っている。

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僕が見たかったクルマの一つ、それがこのアウディ・A2。日本ではプロダクトデザイナーのグエナエル・ニコラ氏が乗っていることでこのクルマの存在を知った。日本には正規輸入されていない。軽量化のためにオールアルミボディを纏い、エンジンフードを開けずにオイルチェックができたりする、ちょっと風変わりなクルマ。イタリアで何台か見かけた。写真はアウディのディーラーにて。グリルの形状が違うので後期モデルか。

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ルノーの高級車、ヴェルサティス!日本未導入である。イタリアで2台見たうちの1台。

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手前はフォード・カー。イタリアではそれなりの数が走っている。カーの前にいるのはフィアット・500。このブルーの500が煙を撒き散らしてくれて参った。古いクルマを乗り続けるのもいいが、整備はちゃんとしてよね。

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デビューしたてのVW・イオスがもう走っていた。こちらはミラノで見た1台。日本導入も間もなくかな。

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スイスのスーステン峠を駆け上るイオス。ディーラーの試乗車か。

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ルノー・ラグナのワゴン。いいなあ。

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セアトのミニバン、アルハンブラ。

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アルハンブラのリアビュー。

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VW・シャラン。かつて日本でも売られていた。アルハンブラにそっくり。明らかに姉妹車だね。

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フィアット・ムルティプラ(後期モデル)。

ミニバンの類は日本ほど多くない。トヨタ・エスティマ(現地名は失念)は見たが、ホンダ・オデッセイは皆無だった。ホンダ・ストリームは数台見かけた。

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ヒュンダイ・サンタフェ。スイスのアルブラ峠にて。このクルマは何台か走っていた。
SUVの方がミニバンより多い感じがした。

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セアト・アルテア。同じくアルブラ峠にて。

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石畳のサン・ゴッタルド峠を下ってきたのはセアト・イビーサ(たぶん)。

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スイスのグリムゼル峠にて。セアト・レオン。ボリューム感たっぷりのスタイリングはいかにもスペインらしい。ただし斜め後方の視界は悪そう。

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シュコダ・オクタビアのワゴン。唯一フロントマスクを収めた写真だけど、これじゃあちょっとわかんないよね。でも好きだから載せちゃいます。

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またまたシュコダ・オクタビアのワゴン。だって好きなんだもん。

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スーステン峠への登りにて。憧れのシトロエン・C5。その向こうはオペル・アストラのワゴン。

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フィアット・ブラーヴァ。

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ブラーヴァのリア。まさにBrava!と言いたくなるほどグラマラスなリアビュー。

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フィアット・プントとシュコダ・ファビア。

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デウ・ネクシア。イタリアのコモ湖畔にて。

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ネクシアはこの1台だけだった。

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ランチア・イプシロン。やっぱいいワ。

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稀少なクルマではないけど紹介。ミニ。スイスでもイタリアでも結構走ってた。その後ろにいるのはオペル・メリーバ。

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なんだこりゃ。ボディはVW・ルポなのに顔は違うしセアトのエンブレムが付いてる!どうやらルポの姉妹者、セアト・アローザというクルマらしい。後で調べたら、発売されたのはルポよりもこのアローザが先とのこと。全く知らなんだ。

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これも初めて見たときは「なんだ?!」って思った。ワゴンRソリオのボディにオペルのエンブレム。アジラという車種。

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「AGILA」と書いてアジラと読むらしい。イタリアでは結構走ってた。

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シトロエン・C1。

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C1のリアビュー。このC1とプジョー・107、トヨタ・アイゴの三姉妹はイタリアで何台かずつ見かけた。107を写真に収められなかったのが残念。
 
 
 
【その10】スイス・北イタリアのタクシー

 日本では駅前に行けば必ずといっていいほどタクシーを見かけるが、スイス・イタリアではあまり見かけなかった。日本のみたいにハデハデじゃないから気付かなかったのかなあ。

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スイス・インターラーケンオスト駅前にて。[前編]で紹介したローレルの他にいたのがこの3台。アウディ・A4、メルセデスベンツ・W123(?)、VW・パサートという贅沢さ。まあ、日本で言えばクラウンみたいな感覚なのだろうけど。

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イタリア・ミラノのドゥオモ広場ではいろんなタクシーが代わる代わるやってきて楽しい。これはシトロエン・C3。その奥にいるルノー・メガーヌもタクシーだ。

Img_0500s6 おっと、フィアット・ムルティプラ(前期モデル)もタクシーに!

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これもタクシー。フィアット・リブラのワゴン。
ミラノではどのクルマに乗れるかはお楽しみ、なのだ。
 
 
 
【おまけ】スイス・北イタリアのルポ

 我が愛車、VW・ルポくんは本場ヨーロッパではどんな姿で走っているんだろうか。

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標準的な(?)ルポ。日本モデルとの違いはドアハンドル、ドアミラー、サイドプロテクターがボディ同色になっていないことくらいか。

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ちょっとわかりにくいが、メタリック(あるいはパール?)グリーンのルポ。このシックなグリーンのルポは日本では売られていない。

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16Vというバッジが前後に付いたモデル。1.6Lエンジン搭載ということなのだろうか。

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16Vのリア。センターマフラーである。こんなの日本にはない。

 日本で売られたルポのエンジンは1.4LとGTIに搭載された1.6Lの2種類だけだが、ヨーロッパではいろいろなエンジンがルポに載せられている。今回の旅ではエンジンの細かい種類まで確認できなかったが、ディーゼルエンジン搭載のルポは何台か見ることができた。世界初の3リッターカー(※)となった3L TDIも1台出会えたし、3Lではないディーゼルエンジン搭載車も見た。ただ、いろんなルポがあったのに、GTIだけは見ることができなかったのは残念である。ポロやゴルフのGTIは見たんだけどなあ。
 なお、ルポの販売はヨーロッパでも日本でも終了。新たなルポが生まれることはなくなってしまった。

※3リッターカー……3リッターの燃料で100kmを走れるクルマ。日本風に言えば、燃費が33.3km/L以上ということ。

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コメント

ふう。。。コーヒーを飲みながらゆっくり見させて頂きました。
贅沢な時間ありがとうございます (笑)。
ぼくが編集者だったら本出しましょうよ!って誘ってるところですよ 。

A2のルックスはボクも大好きでして、5年前に旅行で行ったロンドンで一目惚れ。ここ数年、井の頭通りの代々木上原付近にA2がずっと止まってるので、時々脚を止めてまじまじと眺めてます。(怪しい…)
A2って後継車がないんですよね? 残念だなあ。。。

あと最近気になってるのは、南アフリカ産のCITIゴルフ。ご存知かもしれませんが、ゴルフIとIIを足して割ったような外見で、内装がルポ、みたいな (笑)。
日本では案外売れると思うんですが、どうでしょうね?
http://www.vw.co.za/models/citigolf/

投稿: ichico | 2006年10月 5日 (木) 11:19

ほほ~ん。。。お茶を飲みながらコメント読ませていただきました。

> ぼくが編集者だったら本出しましょうよ!って誘ってるところですよ 。

え!?売れますかねぇ!(ちょっとマジになってみたりして。)
ichicoさんが編集者だったら良かったのに(笑)。
(ご予算いただければ改めてちゃんとしたの撮ってきますよ!)

ichicoさんがA2好きだったとは。
なんか僕も見れば見るほど魅力的になってきました。
こりゃ、代々木上原に行くっきゃないか?

Citiゴルフは知りませんでした。
ichicoさん、さすがにワールドワイドな視野をお持ちで。
URL開いてみました。
おお、確かにおっしゃるとおりの形。
これ、カワカッコイイかも。
でも欲しいかといわれると、僕はビミョウですね。
初期のゴルフに思い入れのある人なら食いつくかも。


P.S.
本文中2箇所加筆しました。(シャランとC3のタクシーの文。)

投稿: Mさる | 2006年10月 5日 (木) 23:36

初期ゴルフのデザインは好きだけど、
何十年も前のクルマと付き合って行く自信が無いよ…。
っていうボクみたいな軟弱系クルマ好きにはもってこいだと思うんですよね (笑)。

あと本の話、この手の話題って興味ある人は多いと思うんですよね〜。ゆるい感じのフォトエッセイみたいなノリで、A5サイズ、薄手のざら紙、ページ数は盛りだくさん…、こんな本があったら買うなあ! あとはイマドキな北欧も押さえておけば間違いないでしょう (笑)。

投稿: Ichico | 2006年10月 6日 (金) 09:13

Citiゴルフはコンセプトとしては理解できるんですけど、いかんせんニッチすぎるかなあと。

本のことについては僕もいろいろ考えてみたりして、夢は広がります。
なるほど、北欧か。北欧とスイス、売れる気がしてきました(笑)。

投稿: Mさる | 2006年10月 7日 (土) 14:16

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