やっぱりサスは奥深い
モーターファン・イラストレーテッドVol.3を読んでの不満の声が編集部に届いたのかどうかはわからないが、今度のVol.7の中では自動車のサスペンションの“基礎”が第2特集として取り上げられている。
前半はストラット、ダブルウィッシュボーン、リジッドアクスル、ツイストビームなど、各形式の定義や特徴について解説。今日一般的な乗用車のサス形式について、一通り知ることができる。じっくり読んでいくと、転舵中心がどこだとか、ストロークに伴うトーやキャンバーの変化がどうこうといったいろいろな要素が出てきて、とっても奥が深い。これらを理解するにはとてもじゃないがこの誌面では足りない。模型や簡単なCGで動きを確認できたらいいんだけどな。でもこの本が、サスを勉強する足がかりにはなると思う。
後半はサスペンション機構とそれにまつわる力学について。突起乗り越え、加減速、旋回というそれぞれの場面で、力がサスのリンクをどのように伝わり、どう影響するのかを図解。高校の物理で習う程度の力学を知らないと、ちょっと取っつきにくいかもしれない。それと図説に多少不備があって、理解しにくいのが残念。もう少し丁寧に解説してほしいところだ。しかしこれをある程度理解できれば、サスというものが路面からのショックを吸収するだけでなく、真っ直ぐ走る、曲がる、またそれに伴って車体がロールする――ことに非常に大きく関わっていることを理解できると思う(少なくとも、「ふ~ん、そうなんだ」くらいには)。この特集後半を読んだら、サスの機構についてもっと知りたくなってきた。僕のクルマのサスはどうなってるのかな?カタログに載ってない、細かい所が知りたくなってきたよ。
サスペンションって、単純そうに見えてやっぱり奥が深くてムツカシイ!…けど、とってもおもしろいのだ!
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