江戸の浮世絵師の技に驚く
16日放送のNHK『ワンダー×ワンダー「浮世絵 よみがえる幻の色」』を観た。
江戸の浮世絵を再現する作業の中で明らかになった技の数々。1mmの幅の中に3本の線を彫ることに感動してたら、江戸の彫師は1mmの中に6本の線を彫っていたというのだからびっくりだ。
また、摺師の寸分のずれなく重ねて摺り上げていく技もすごいと思った。少ない種類の絵の具で多彩な色を作り出す技術にも関心。こういう浮世絵の技というか心意気みたいなものが現代の日本のプリンター技術にどこかで繋がってるのかな、なんて思ってしまった。
おもしろかったのは版木に書かれた「ちのいろよろしく」という文字。彫師が摺師に「血の色をうまく出してね」という意味合いで書いたメッセージだそうだ。これを見て僕は現代のアニメの画コンテを思い出した。重要なシーンのところで演出家から作画監督へのメッセージとして「○○さまよろしく」って書いてあった。アニメの演出家が作画監督を信頼・尊敬しているように、江戸の彫師も摺師を信頼・尊敬してたんだろうな。
ところで、こういったすごい技で出来上がった浮世絵だけど、名前が残るのは元絵を描いた絵師だけだ。彫師や摺師たちはまさに名もなき職人達だった。現代でいえばプリンターを開発したのが名もなき技術者たちであるのと同じように。そんな名もなき職人や技術者たちはすごくかっこいい。
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