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2015年12月13日 (日)

人見常務が語る「本当にやさしい自動車とは」

 この講演、読んでみて、とてもすばらしいと思った。
 マツダ常務執行役員人見光夫さんが語った、SKYACTIVエンジンの開発と、CO2排出量削減に対する内燃機関が担う役割について。是非とも読んでほしい。

マツダ 人見光夫氏 SKYACTIVエンジン講演全再録:
「SKYACTIVエンジン」は電気自動車と同等のCO2排出量を目指す

http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1512/09/news029.html

 特に注目すべき内容は次の2点だ。

1.赤字企業だったマツダがSKYACTIVをモノにするまで

 金銭的・人的リソースが限られたマツダが選択したのは、「いろいろな“山”に登ったり降りたりを繰り返さず、内燃機関の改善という1つのてっぺんだけを目指すことにした」こと。そして、CAE(computer aided engineering)つまりコンピューターによる事前検討の積極導入だった。
 それまでCAEを活用していなかったというのは、意外と古い体質だったんだなと思ってしまったが、目標を一点に絞って、結果としてそれをモノにしたのだからすごい。

2.本当に環境にやさしい自動車とは何か

 マツダが考える環境にやさしいクルマとは、カタログ燃費ではなく、実用燃費のよさ。税制優遇などに対しては不利だが、顧客を裏切らない誠実さと、現実指向が伺える。
 さらに、人見さんは電気自動車は本当に環境にやさしいのかという疑問を呈する。仮に、現在の自動車が電気自動車に取って代わった場合を想定し、走行に必要な電気を発電する際のCO2排出量を計算。すると、電気自動車は決してCO2排出量が少ないクルマとは言えないことがわかった。しかも、今後の電気自動車普及に際しては、それに見合った発電量が必要であり、それを実現するには太陽光発電やバックアップの火力発電施設、さらに「何万カ所もの急速充電器、数千万台の家庭用充電器」も作らなければならない。
 人見さんは次のように述べる。「現状の発電方法では、電気自動車に置き換えてもCO2排出量の改善に意味があるとはいえない。電気自動車のCO2排出量は、内燃機関の改善で軽く追いつける気がする」と。
 詳しい数字は、リンク先の本文を読んでほしい。この計算が正しいとすれば、という前置きは必要ではあるが、人見さんの話には説得力がある。そして、マツダが環境や乗る人に対して本当にやさしいクルマを作ろうとしていることがわかる。そう、愚直なまでに理想のクルマを追い求めている。

 最後に、人見さんの言葉。「マツダの理想は、走るのが楽しくてたくさん運転したくなるけれど、給油すると燃費の良さを実感できるようなクルマだ。内燃機関にこだわることが、環境にも車に乗る人にもやさしいやり方だと信じている。

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