書籍・雑誌

2017年2月28日 (火)

「全輪駆動」を理解する――AWDどれ選ぶ?

170222__0042

 クルマで雪道安全に快適に走るには、AWD全輪駆動4WD四輪駆動四駆)が一番。だけど、そのメカニズムや特徴をちゃんとわかってる? って聞かれたら、ウーン、わかんないです……というのが正直なところ。世の中、いろんなAWDがある。でもいったいどれを選べばいいのか。やっぱりスバル? 最近なにかと評価の高いマツダ? それぞれのちがいは?
 ということで、Motor Fan illustrated(モーターファン・イラストレーテッド) Vol.125 「The 全輪駆動」を買ってきたぞ。よし、これを読んでお勉強だ!

170222__0052 まずはAWDの歴史から。初めて複数の駆動輪を持ったのは蒸気機関車……って、あ、たしかに! そこから、ジープF1マシンアウディ クワトロなど、色々な試みを経て進化し続けてきたAWD。こうして見ると、AWDの登場と発展って、意外と最近のことなんだな。

170222__0072 続いて、ジムニーデミオの比較。つまり、直結四駆電制(電子制御)四駆の比較だ。いやこれおもしろいワ。ジムニーやっぱいいなって思ったし、いろんなAWD車を乗り比べてみたくなった。

 そして、最新AWDモデル比較試乗。登場するのは次の5台だ。
  スバル WRX STI
  日産 GT-R
  フォルクスワーゲン ゴルフR
  マツダ アテンザ
  ボルボ XC90 T8

 WRX STIは電制差動制限装置付きセンターデフ、GT-RはFRベースの電制カップリング、ゴルフRアテンザはFFベースの電制カップリング、XC90 T8はe-AWD(FFベースの後輪モーター駆動)と、それぞれ仕組みと味付けが異なる。
 これ、モーターファン・イラストレーテッドの公式facebookにある動画も見た上で読むと、すごくおもしろい。最後にまとめて動画を貼り付けてあるので、見ていただきたい。

 特集後半は、SH-AWDなど、ホンダAWDの解説や、スバルAWDラインナップの紹介など。ちょっと難しいメカニズム解説もあるけれど、特集を一通り最後まで読んでみた。そして、もう一度前に戻って比較試乗記事を読み直してみると、“なるほど”という感じ。
 雪道ではWRX STIのようなセンターデフ+電制差動制限装置が自然で気持ちよさそうだ。一方、現在主流となっている電制カップリングは、自在にトルク配分ができる反面、前後輪を繋いでいくと直結四駆に近づくわけで、そうするとコーナリング時の曲がりにくさというネガが現れる。自然なドライビングを楽しむならやはり、センターデフ+差動制限装置の方がいいようだ。雪道メインなら断然そう。電制カップリングはというと、オンロードでの効率(燃費)はいい。でも低μ路になると、直線ならあまり問題ないが、コーナーは苦手だ。ゆえにオンロードメインで、たまに雪道を走る場合に適したシステムということになろう。
 自分のドライビングスタイルや、走る環境に応じて、どのAWDシステム(どのクルマ)を選ぶか考えたい。でも、実際、こういうことを理解して選ぶユーザーはほとんどいないかもね。一部のスバリストくらいかな(笑)?

 では、改めて。動画を見て5台の走りを比較しよう。この動画を見て、記事を読んで、もう一度動画を見る。そうすると、より理解が深まるのでおすすめだよ。

■WRX STI : センターデフ+電制作動制限装置

坂道発進。前後輪が空転した後、空転が止まってからひと呼吸おいて走り出した。(TCSがはたらいたか、ドライバーがアクセルを緩めたから?)意外にもギクシャクした動きとなったが、注目すべきは、前後輪が同じ動きをしているという点だ。

コーナリング。ドリフトぎみながら、安定している。これはウデがあれば本当に気持ちよく走らせられそう!

■GT-R : 電制カップリング

前後輪ともやや空転しながら発進。TCSが効いているようだ。

ドリフトしている。有り余るパワーを路面に伝えきれていない感じがする。

■ゴルフR : 電制カップリング

前輪、後輪ともに少しスリップ。エンジン音から推察するに、TCSがエンジン出力を絞っているというよりは、DSGのクラッチで駆動力を調整しているのか、ESCが各輪のブレーキを細かくかけているのかも。

FFベースのゴルフRだけど、リアが膨らみぎみ。駆動力配分をリアに振ったセッティングのせいだろう。コーナーの立ち上がりでは、わずかにインを向いたところで今度は外に膨らみ、ふらついている。本文の記事を読むとわかるが、ESCがクルマの姿勢が乱れるのを押さえ込もうとしているのかもしれない。ドライバーはクルマの動きをイメージしにくいので、コントロールしづらいらしい。

■アテンザワゴン : 電制カップリング

緻密な制御で空転を防ぐマツダのAWD。FFベースであり、後輪はほとんど空転しない。ただ、前輪はわずかに空転する。

FF的な走り。安定はしているが、速さはない。たぶん、運転の楽しさはあまりなさそう。

■XC90 T8 : e-AWD

前輪がわずかに空転しているが非常にスムーズな発進。後輪は空転していないように見える。モーターはやはり緻密に制御しやすいということか。

アテンザに似て、非常に安定している。ただ、アンダーが出ているようだ。車重の重さも関係している?

 んー、こうして見ると、やっぱSTIいいなあ。


 最後にちょっと補足事項。本文中の5台試乗記事で、GT-Rとアテンザの写真&キャプションのレイアウト場所が逆(60頁と62頁)だと思われる。車体・シャシーとカップリング機構の写真の組み合わせが間違っている。(各メーカーの広報さんはプンプンだろうな(^_^;)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年3月13日 (火)

おいしいパン屋さん 首都圏版


 たまたま書店でこの本を見つけ、買ってきた。
 主に東京にある、おいしいパン屋さんのカタログといった感じ。お店の特徴がパンの大きな写真とともに紹介されている。ジャンルごとにまとめられていたり、同じ種類のパン食べ比べなんていうのもあって、見ているだけでも楽しい。
 もちろん、見ているだけのつもりはないよ!気になるパン屋さんには実際に行ってみようと思う。
 スイスで食べたような、素朴なおいしいパンは見つかるかな~?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年6月21日 (火)

『2011年版 間違いだらけのクルマ選び』

『間違いだらけのクルマ選び』が復活。早速買ってきた。
 僕はこのシリーズを毎年買ってたわけではないけど、復活と聞いて読んでみたくなった。最近の日本メーカーの不甲斐無さを“巨匠”徳大寺さんがどう思っているのかも知りたかったし。

 内容は徳大寺さんと島下泰久さんとの共著になった。島下さんの自動車評にはかねてから共感するところが多いので、個人的には歓迎。ただ、個別の車種についての評論が全て島下さんによるものだというのはちょっとだけがっかり。巨匠も少しは書いてほしかったなー。とはいえやはり巨匠の存在感もバッチリ。コラム的なものながら、歯に衣着せぬ評論は健在だ。フィアット500ツインエアの話題から日本と海外のクルマ事情を端的に語っている「はじめに」は多くの人に読んでもらいたいと思う。
 島下さんの評論には概ね同意。多少、それは個人的な嗜好の問題では?と思うような批評もあるけど。個々のクルマのダメなところはズバッとダメ出しをしてるし、いいところは素直にいいと書いている。

 今回のシリーズ復活、徳大寺さんの評論が読みたい人にとっては期待はずれだろうし、物足りないに違いない。が、純粋にクルマ批評として読めば、じゅうぶん楽しめる本になっていると思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年8月 5日 (木)

城萌え

 雑誌『一個人』9月号を買ってしまった。

 特集「戦国武将の城入門」がすごいのだ!城の見方、天守データ比較、最強城ランキング、5大篭城戦解説、城跡の歩き方…など入門編とはいえかなり濃い。これは保存版だな。

 言っておくが、僕は城マニアではないぞ。でも見に行くのは好きだー!

 これでもうじゅうぶんマニアか…。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年6月14日 (月)

CR-Z、三本さんの評価は…

Img_08022s6 ハイウェイウォーカー6月号。三本和彦さんの『今月のいいクルマ』にようやくCR-Zが登場!
  「こんなクルマ、ホンダしか作らないし、作れないでしょうね(笑)。」と三本さん。これサイコーの褒め言葉だね。
 他には「パワーはもう少し欲しい」って書いてるけど、「メーターのデザインは実用的でよかった」とか、「見通しは意外によい」などなかなかの高評価。最後に「個人的にはスポーツではなく、ゆったりがいいので、欲しいとは思いませんが」とあって、これはちょっと残念。いや、三本さんお年を召しましたね(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年6月 4日 (金)

C3&DS3とi-MiEVの「すべて」を買ってきたぞ

Img_07632s6 本屋さんに行ったらこの2冊の「すべて」が置いてあったので買ってきちゃった。

 シトロエンC3・DS3はいま注目のコンパクトカーだよね。とくにゼニスフロントウィンドウを備えたC3はとっても魅力的。超優等生のVWポロにするか、心ときめくシトロエンC3にするか、それが問題だー。って、どっちも買わないけど、買うとしたらスゲー迷うよね!
 ちなみに誌面に登場するライバルカーはC3の方はポロ(さすがに発売されたばかりの1.2Lではなく1.4Lだけど)、プジョー207、ルノー・ルーテシアの3台。DS3の方はミニ、フィアット500、アルファロメオ・ミトの3台。欧州コンパクトカーってどうしてこうも魅力的なのばかりなんでしょう。(日本車だったらデミオあたりを入れてもよかった気がするけど。)

 一方のi-MiEV。この時期に「すべて」が発売されるのは意表をつかれた。いよいよ一般販売開始ということでこのタイミングなのだろう。こちらも注目かつエポックメイキングな1台だから、じっくり読んで勉強するとしよう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月10日 (水)

「CR-Zのすべて」買ったぞぃ

Img_32452s6 今日はこの本の発売日。
 ということで、早速買ってきたぞ。
 
 ホンダCR-Zのすべて
 


「胸躍る体験」というサブタイトルが泣ける。そして目次を見ただけでわくわくしてくるぜ(笑)。
 気になっていたライバル車比較のコーナー。登場したのはミニ 50カムデン(クーパーベースの限定車)とアルファロメオ ミトであった!おー、ミトが来るとは。全長・全幅だけ見ればCR-Zとミトってほとんど一緒なんだね。この3車、走りの違いもさることながら、こうして写真を見比べるとやはりデザインテイストの違いがはっきりわかる。欧州車のデザインってやっぱすごいな。でもCR-Zも個性的でイイと思うよ!これぞホンダって感じだし。
 さて、開発ストーリーではCR-Zのボンネットを低くする苦労が語られている。この部分だけで「プロジェクトX」1話作れるぞ間違いなく(笑)。
 そしてメカニズム解説では、ファン・トゥ・ドライブ追求へのこだわりが随所に感じられる。モーターアシストの制御もいろんなパターンがあって、こりゃ、ちょこっと運転しただけではCR-Zを理解したことには到底ならないな。

 このCR-Zというクルマ、実に奥が深い。例えば、どのモードでどんな運転をしたらどんな燃費が出るのか…なんてことを追求したらかなりおもしろいことになりそう。この本ではそこまでの追求はしていない。そこはこれからたくさん出てくるであろう他メディアのレポートに期待しよう。

 さ、まだ読んでないページが半分くらいあるから、まずはCR-Z研究(?)の基礎として「CR-Zのすべて」のすべてを読むとしよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月21日 (月)

カーグラのホットハッチ特集が気になる

 先週放送(テレビ埼玉にて)の「カーグラTV」は、雑誌「カーグラフィック」のホットハッチ特集を取り上げていた。ホットハッチ好きな僕としては大注目。

 登場したクルマはこの7台。

 ・トヨタ・iQ 130G
 ・スズキ・スイフト スポーツ
 ・ホンダ・シビック タイプR ユーロ
 ・フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
 ・ルノー・ルーテシア ルノースポール
 ・ランチア・デルタ1.8ターボ16V
 ・アバルト・グランデプント エッセエッセ

 評価のポイントはサーキットでの運転の楽しさ。ただし公道での乗り心地も重要なポイント。
 番組内ではスイフトスポーツの評価がかなり高かった。他の6台と比べると古いクルマだけど、そこまで評価されるとはね。スイフトが評価されるってことは、そのお手本であったとされるルポGTIもきっと高評価に違いない、なんてことを思わずにはいられない。僕としては今回の7台にルポGTIも加えてほしい、と言いたいところだけどもう販売してないから仕方ない。
 今回の7台のうちで個人的に一番気になってたのはシビックの走り。松任谷さんは国内版タイプRと同様のガチガチに硬い脚を想像してたようだ。そりゃ勉強不足ですぞ~。タイプR ユーロは違うんだって!しかしその脚のおかげでサーキットではルーテシアの後塵を拝することになったようで。ちょっと残念な気持ちがしてしまうのは欲張りってもんかな(笑)。

 番組ではサーキットでの様子しかなく、公道での評価は詳しくはわからず。燃費についても「いい値で驚いた」的なことを言っておきながら具体的な数値は教えてくれず。あとは雑誌を買えってか?ま、そーゆーことだね。
 というわけで、本屋さん行ったらカーグラフィック1月号を見てみることとしよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月 4日 (金)

「科学」と「学習」も休刊なんて!

 10月に小学館の「小学五年生」と「六年生」が休刊になるってニュースがあったときは、その表紙を見てこりゃしょうがないやと思った。と同時に、もし学研の「科学」と「学習」も休刊になるようなことになったらそん時ゃ相当ヤバイでしょ、とも思った。

 ……。

 ヤバイです。

 学研の「科学」と「学習」が今年度で休刊!
 マジですか?いいんですか?
 
 
「科学」「学習」が休刊へ 学習雑誌の草分け的存在
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120301000431.html
 

 「科学」と「学習」を見て読んで、付録で遊んで育った僕としては、非常に残念な気持ちでいっぱいだ。
 化学の実験キットとかおもしろかったな。ヨウ素デンプン反応、リトマス試験紙、ダニエル電池などなど(遠い記憶なのであいまいだけど)。
 学校で習う内容を先取りして知識を得たり体験したりできたのもうれしかったな。

 休刊の理由は少子化だけじゃなく、子供の価値観の多様化などで時代のニーズに合わなくなったから、ということらしい。少子化はともかく、もう一方の理由が納得できん。価値観の多様化っていったって、“科学”や“学ぶこと”の大切さは変わらないでしょうに。
 まあ僕には小学生が身近にいないから、彼らや彼らをとりまく環境が今どんなことになってるのかはよくわからない。休刊になるくらいの環境の変化って一体どんなんよ?むしろ子供の価値観よりも親の価値観の多様化が原因なんじゃないのー。

 事業仕分けで科学分野の予算にケチが付けられたのと共通するものがある気もするなぁ。

 このことだけで声を大にするのもどうかと思うのだが、「大丈夫か日本の教育!日本の未来!」って思ってしまうのは心配しすぎだろうか?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年11月20日 (金)

ジャパンカップをもっと!

 サイスポ、バイクラ、ファンライドの12月号が発売になった。僕はここ数年、この3誌とも買ったことがないのだが、ジャパンカップの記事を期待して本屋さんに行ったのだった。

 が、不発だった。

 3誌ともジャパンカップの記事は少ない。
 サイスポにはちょっと期待していたんだけど、表紙になってない時点でダメだろ。とはいえ、中身を見れば他の2誌に比べてページ数は多く、主に新城にスポットを当てた記事が書かれている。写真は一部に砂田さんの撮ったやつが使われてた。

 バイクラはジャパンカップに関してとりたてて買いたいと思うような内容はなし。付録でRaphaのカレンダーがついてるのにはちょっと惹かれたけど。
 ところでいつのまにかにサイスポもバイクラもおんなじような雑誌になっちゃったなぁ。

 ファンライドはというと、土肥志穂さんがフォイクトについて1ページ使って書いてたのがよかった。フォイクトファンは一読の価値あり!レースの方は綾野カメラマンがレポートしててなかなかよいのだが、いかんせんボリューム不足。

 というわけで、結果この3誌はどれも買わず。

 ジャパンカップについては14日発売のバイシクル21が他誌に比べて内容的にもボリューム的にも良いかな。セレンセンの噛みしめるような印象的なガッツポーズが見開きになっている。表紙はセレンセンのゴールシーンだし、サイスポの横に置いてあったら買う人結構いると思うんだけどな。ただこの雑誌、置いてる本屋さんが少ないんだよね~。ま、気になる人はネットでポチっとしてくだされ。

 しかし4誌とも逃げるセレンセンの姿を写真で捕らえてないのは残念というかなんというか。カメラマンはみんなゴール前に移動しちゃってたからね。古賀志でセレンセンの必死の逃げを目撃&激写できた人は貴重なお宝体験ですぞ。

 それにしても、国内で最もビッグなレースなのにその扱いが全体的に少なすぎるのはちょっと悲しいなあ。今はWEBもあるけど、紙媒体も存在意義はあるんだから、雑誌ももっとがんばってほしいぞ(…と外野目線でコメントしておきます)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)