山で写真を撮りたい。そう思って、一眼レフカメラを運べるザックをいろいろ探してみた。
しかしなかなかいいのが見つからないものである。登山用ザックはカメラを安全に運んだり出し入れしやすいように作られてはいないし、一方カメラ用ザックは背負い心地が良くなかったり重すぎたりして本格的な登山用途には向かない。そしてなによりカメラ用ザックは、デザインが死ぬほどかっこ悪い!格好で登山するわけではないかもしれないが、気に入らないデザインのものを渋々使っていたら登山の楽しさも半減するというもの。いつどこで素敵な山ガールに出会うかもしれないというのに、野暮なザックを背負っていたらおちおち歩けやしないじゃないか(笑)。
てなわけで、そういう視点でよくよく探してみたら、いいセンついてる製品もあるにはあった。Foxfireの「ビューマスター」シリーズだ。国内アウトドア用品メーカーの製品だけあって、登山用と写真用のいいとこどりをしたザックとなっている。ディテールを見るとよく考えて作られていることがわかる。使い勝手は非常によさそう。デザインもまずまずだ。だが残念なのは、カメラ用スペースが小さいこと。どうやらミラーレス一眼やEOS Kissのような小型一眼レフを想定して設計しているらしい。だから僕が使っているような中・上級機種を入れるにはカメラ用スペースが小さすぎるのだ。もうひとつネックを挙げるとすれば値段。通常の登山用ザックの2倍くらいする。これはよほど気に入らないと手を出しにくい。
ということで却下。
いろいろ検討した末、僕が辿りついた結論はこちら。それは、登山用ザックにカメラ用インナーケースを入れるという方法だ。使い勝手は多少劣るだろうが、現状ではこれがベストと判断した。早速そのセンで物色してみることに。
僕がザックに求めるのは以下の項目。
・カメラを簡単に取り出せること(出し入れ口が複数あること)
・三脚を装着することができること
・容量は30L程度
・デザインがかっこいいこと
これらを満たすものを求めてあちこちの店を探し回った。その結果、ようやく見つけて選んだのがこちらのザックである。
Millet Peuterey 35
ミレー プトレイ 35
特価品で売られていたので型落ち品かもしれない。ミレーの2012年春・夏カタログには掲載されてたけど。ま、そのへんはあまり関係なし。とにかく僕はこれが気に入ったのだ。だってコレ、すごくかっこいいじゃん(笑)。
最大の特徴はフロントジップになっていて縦に開くこと。U字型に開くタイプと比べると開口部の大きさは劣るけど、大きく開くのでよしとしよう。パンパンに詰めなければ大丈夫だ。写真はメイン気室にインナーケースを仕込んでEOS 50D + EF-S 60mm F2.8 マクロ を入れたところ。
こんな感じで開閉する。60mmマクロレンズを装着したEOS 50DとEF 70-200mm F2.8L ISをこんな風に入れることができる。
これなら出し入れもサッとできるね。
三脚はサイドに。ストラップはもともとスキー板を装着できるように設計されているようなので強度はじゅうぶんだろう。下部のポケットもしっかりした作りで、三脚を突っ込んでも安心だ。
背面パネル、ショルダーベルト、ウェストベルトは身体にしっかりフィットする。
ウェストベルトの長さ調節は内向きに引っ張るタイプになっていて締めるときに力を入れやすい。緩めるときは左右のバックルを少し外側に開くだけで簡単に緩む。これはすばらしい。
右のウェストベルトについているポケット。GR DIGITALがスッポリ収まるサイズ。これはいい!
カメラやレンズはカメラ用品店で売っているソフトケースに入れる。機材に合わせてサイズや種類を選べば、いろんなバリエーションに対応できるね。
このザック、改めて見てみるといろいろとよくできている。例えばアイスアックスやストックなどを装着できるようにもなっているし。汎用性が高そうで頼もしい。ただ全体としては決して軽いザックとはいえない。しかしそのぶん、丈夫そうな作りになっている。カメラなどの重い機材を運ぶのにはむしろ適しているといえよう。
ひとつ残念なのはレインカバーが付属していないことだ。しかしこれは別途購入すればいいことだ。
たくさん見比べて、悩んだ末に行き着いたこのザック。それだけに最終的にはいい買い物ができたと思っている。こいつを背負って山へ出かける日がいまから楽しみだ。
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